今回と関連する前の記事は「文書プリントについての覚書」、「普通紙プリントの小冊子プリントについて報告」。
今とは状況が違うので前の記事は読まなくても良いとは思います。
早めに断わっておくが今回も上手くいかなかった。
さて、今回新しくセブンのサイトに追加されていたのは「よくわかる!「原寸印刷」への道!」というページ。
いつから追加されていたかは分からないのだが、16年8月時点ではA5冊子の場合「143*200mm」で原寸印刷ができると書いてあったところ、このページの案内に従ってテンプレートをダウンロードしてみるとどうやら「143.5*200mm」で原寸印刷ができるということになる。
現在もトーンのモアレについての解説部分では143mmという情報が残っており、何が正しい情報なのやらよくわからない。
とりあえず今回はまだ試していない、「143.5*200mmのテンプレート」に従って印刷を行ってきた。
まず、テンプレートを見た時に注意したいのは、「143.5*200mm」と書かれているが600dpiでこれは厳密には「3390*4724px」になるはずである。
しかし実際にテンプレートを確認してみると、「3390*4721px」と、縦のサイズが微妙に合っていない。これでは「143.51*199.85mm」である。有効数字4桁で表すと「143.5*199.9mm」になる。(そもそも有効数字が異なる組み合わせで書かれていることが腹立たしい)
これもまた何が正しいのかわからない。
私は印刷には詳しくないのだが、「印刷範囲のサイズと画像サイズが違うために縮小が起きる」のが問題の場合、縮小が起きるかどうかの判定はpx単位での厳密さが必要無いということなのだろうか。
更に分かりやすいものとして、小冊子プリントではなく普通紙プリントでかつ「2枚を1枚」もしなければ「ちょっと小さめ」を「しない」を選ぶことができ、原寸印刷ができるという機能が追加された。
(前からあったような気もしてきたけどとりあえず今改めて試してみた)
結果
やはり変わらない・・・前回と同じ結果である。
2値のTIFF画像を「ちょっと小さめ」を「しない」で印刷してみたが、やはり激しくモアレる、砂っぽく非常に汚らしい。
そもそもトーンだけではなく、線も綺麗に出ていないことがわかる。
このデータはCLIPを介したネットプリントならば同コピー機で超高精度で印刷できることが確かめられている。
(ちなみにトーンは100線だから気になるだけであって70線ぐらいからはあまり気にならない)
画像データの作り方にも問題が無く、かつ拡縮を行わないはずの設定で印刷してもこれなのは非常に悩ましい。
拡縮が問題ではないのならどこに問題があるのだろうか。
品質のボトルネックが印刷機のハード的な問題なら仕方ないのだが、ネットプリントができる以上は・・・
データを印刷してデータに戻すというのもナンセンスな感じだが、印刷結果はこんな感じ。(クリックで拡大)
↓ 2値TIFF、普通紙プリント「ちょっと小さめ:しない」「両面:する」

↓ 同じデータをCLIP経由のネットプリントで印刷 (相変わらず綺麗過ぎてちょっと退く)

元のデータはこんな感じの汚い2値トーン
また、普通紙プリントでTIFFがダメな可能性を考えて2値画像を形式的にグレーに戻したjpg画像を印刷してみると、TIFF以上に汚い砂っぽい結果になった。
他にも、2値が処理しきれないのかなあと思ってトーンにアンチエイリアスかかりまくりのグレー画像で印刷してみると、モアレの優等生のようなモアレ+無いはずの濃度の段差や線が発生して、これはこれで非常に汚かった。線もモノクロ同様、綺麗に出ない。
更に念の為、両面でなく片面印刷にして試してみたがこれもダメ。
さて、pdfで小冊子プリントの方だが、こちらも前回と同じ感じだった。
143.5*200mm=3390*4721pxの2値pdfで印刷してみたが、前回の143*200mmで印刷した時と具合が変わらない。
かつ、上に書いたTIFFの印刷結果と同じ感じ。
つまるところどちらにせよ原寸印刷ができているということなのだろうか。
まとめ
結局今回も普通紙プリントで綺麗な印刷をすることはできませんでした。
普通紙プリントのネットプリントに対する優位性は「番号が無いので楽」「安い」「容量が気にならない」「両面可」。
普通紙プリントが実用的になってくれると助かりますね。
スポンサーサイト